先日、このサイトの掲載記事数が50を越えました。
書き出してみると、働き方やチームワークの取り組みをこんなにしていたんだなぁ感慨深いです。
5年ほど前は、長時間労働が常態化していて、ほとんど会話がなかった会社が、様々な取り組みを経て、今はリモートワークしながら雑談ができる会社になりました。
それで、「自由で楽しい会社」になれたのか?
ということなのですが、
まだNo
というのが今のところ答えだなと思います。
今日は「働き方」「チームワーク」「コミュニケーション」という3つの視点から、今の現状とこれから目指すビジョンを改めて考えてみたいと思います。
働き方について
2019年まで、働き方に関するわたしの会社の最大目標は「リモートワークの実現」でした。
スタッフからの希望も強く、1年以上の時間をかけて2019年末には体制構築を実現。2020年のコロナ禍により急速にリモートワークが普及して、今はほとんどのスタッフが在宅勤務できるようになっています。
リモートワークの実現は、自由な働き方に大きなメリットをもたらしました。
- 通勤による時間のロスや余計なストレスを受けなくてすむ
- 子育てや家庭の事情に応じて、今までは休む必要があったときにも柔軟に業務を調整できる
- 電話対応をアウトソーシングして、業務に集中できる環境になった
当初はデータ共有や会議などにも課題が多かったのですが、少しずつ改善。
結果的にライフワークバランスを大きく改善できたのではないかと思います。
次に目指すステップは、「フレックスタイム制」「副業(他社への勤務)の解禁」の導入です。
フレックスタイム制
今はリモートワークでも、午前9時-午後18時までと勤務時間は決まっています。
あらかじめ設けたコアタイムを含みつつ、働く時間を個人の裁量である程度自由に決められる働き方が「フレックスタイム制」です。
この導入メリットは、朝型・夜型など人によって異なる生活リズムや志向に、労働時間をあわせられることでより効率をあげたり、ライフワークバランスを充実させることができる点です。
また、始業・終業時間をより自由度高く決められる「裁量労働制」についても検討したいと考えています。
過重労働のリスクにはしっかり対応する必要がありますが、仕事と生活をよりワークライフと分断するのではなく、ワークアズライフという視点で、より自由に働ける会社でありたいと思います。
副業(他社への勤務)の解禁
ひとつの会社にずっと勤務するワンキャリアの時代は終わり、会社寿命よりも人の方が長く生きる「人生100年時代」と言われることが多くなりました。
副業には会社にとってリスクになる点もありますが、それ以上に多くのメリットがあります。
- 本業でも活かせるスキルや人脈、考え方の幅が広がる
- 主体的に新しいことに挑戦することで、自信や責任感が持てる
- 他社の文化や価値観を知ることでイノベーションや改善につながる
また個人にとって、様々なキャリアを経験することは、これからの時代を生き抜くのに必要なスキルではないかと考えています。
仮に副業をすることで、自社に魅力を感じなくなり離職につながったとしても、それは会社に問題があるのであってその人個人のしあわせを考えればよいことですよね。
まだまだ具体的な導入には検討が必要ですが、会社だけでなくそこで働く人のキャリアや未来を考えた時にぜひ進めていきたい制度です。
チームワークについて
5年ほど前は、スタッフが仕事を個人でバラバラにやっていた状況から、今は分業を進めてチームで仕事ができるようになりました。
それぞれの持つ強みや能力を活かし、苦手なことはそれを得意とする人が対応することで、組織としての生産性ややり甲斐は高まったと思います。
しかし、まだ少人数ということもあって、都度チーム編成を行いながら、様々な業務を兼任しているのが実情です。
このため状況によっては能動的なチームワークが機能しておらず、仕事を割り振られてこなすだけ、というようにチームへのコミットが難しい場合が見受けられます。
ひとつのチームや領域にとどまらずに兼任することは、事業全体を理解するのにとてもよいことですし、思わぬスキルや能力の発見にもつながります。
ただ、すべての人が全般的に仕事ができるジェネラリストというわけではありません。スペシャリストとして道を極めていくためにより集中できる環境も必要だと思います。
また明らかに「自分でなくてもできる仕事」だけど「振り先がない」という状況を解消し、細かい雑務やタスク処理を任せられるような環境を作れると、更に生産性をあげていけるはずです。
「嫌なことはしたくない」というのはわがままだと思われがちですが、わたしはこの「好きなことだけをやりたい」というのはとてもいいなと思います。
もちろんそのためには大きな努力が必要ですが、好きなこと極めてチームに貢献できるのが、一番素敵じゃないかなと思うのです。
みんなが「好きなことに全力で努力できる体制」をつくっていきたいです。
コミュニケーションについて
会社は事業を通じてクライアントや社会に貢献し、その対価として売上を出し、利益をスタッフに還元して雇用を維持するところです。
だから、必ずしもスタッフが「仲良し」である必要はないと思っています。
ただ、どんな会社の成功もそこに働く「人」にかかっています。
会社にいるメンバーが、やり甲斐をもってしあわせに働けることが、会社というコミュニティやチームには絶対に必要だと思っています。
そして人は仕事をするだけの存在ではなく、生活をもつ丸ごとの存在として受け入れられなければ、本当の信頼関係を築けないものです。
5年ほど前までは、わたしはそれを理解できていませんでした。だから仕事ができない人は信頼できないし、職場でのコミュニケーションもほとんどありませんでした。
「よかったこと終礼」や「1on1目標面談」などの様々な取り組みを経て、今はチームでわいわい雑談をしたり、プライベートな話をしたりすることが少しずつできるようになってきたと思います。
でも、まだまだわたしの会社での心理的安全性は高い状態とは思っていません。
何が心理的安全性を阻んでいる原因なのか?
どうすればもっと会社全体で気兼ねなくコミュニケーションが取りあえるような関係になれるのか?
今はまだ課題のままでですが、一番大切なことは、日々積み上げていく自分の言動を見直していくことだろうなと感じています。
そのことで、今よりもさらに、お互いを思いやり、気づかい、やさしさを発揮できるような文化をつくりたいと考えています。
自由で楽しい会社を目指すために
「会社で働くことを楽しいと感じているか」
いろいろ考えてみて最終的に思うのが、わたし自身がこの問いにまだ自信をもって「YES!」と答えられていないんだろうなということです。
もちろん、楽しいと感じることもありますし、仕事を必ずしも楽しいと感じる必要はないかもしれません。
でも、心から信頼できる仲間と、やりたいことにギリギリまで真剣に取り組める状態は、間違いなく楽しいことだと思います。
わたし自身が、そんなふうに仕事に取り組める日を目指して、これからも会社づくりに取り組んでいきます。