実家への帰省は、「盆と正月に家族そろって2〜3泊くらいする」というのが一般的ですよね。
でも最近は、父と子だけで帰省するという家も増えているそう。
わたしの家でも、2018年の夏にはじめて父親(わたし)と子ども2人だけで実家に帰ってみました。
はじめに言っておくと、私の両親と嫁さんの関係は、決して悪くありません。それでも、実際にやってみて、みんなが幸せになれるとてもいい帰省のあり方だなぁと思いました。
- 「母親のお休み」という嫁さんへの最高のプレゼントになる
- 子どもにとって成長する機会になる
- わたしも嫁さんも親も、それぞれが気を使わなくてすむ
- 父親も母親も、子どもとの関係が深まる
今日は、なぜ私と子どもだけで帰ることにしたのか、父子だけで帰省する際の注意点なども合わせて、体験談をレポートしたいと思います。
なぜ子どもと父親だけで帰省することにしたのか?
わたしの家は、わたし・嫁さん・子ども(当時4歳)の3人家族で、嫁さんの実家の近くに住んでいます。
わたしの実家は新幹線で3時間ほどかかり、毎年お盆と正月は、家族そろって私の実家に帰省していました。
普段なかなか会えない両親に子どもの顔を見せたい、友人にも会いたい、年に2回だからなるだけ長く泊まりたい、ということで3泊以上過ごすことが多かったです。
私は、「帰省は家族でするもの」「歓迎してくれている」という思いで、嫁さんも多少は疲れるだろうけど、大丈夫だろうと思っていました。
でもこれは、長期休みのたびに、嫁さんにとても負担をかけることになっていたと後で知りました。
いくら歓迎されていても、よく知らない土地の、よく知らない家で、義両親に気を使いながら、子どもの面倒は見なければならず、また車で長時間移動し、親戚にも挨拶に行き、何日も泊まる…。
逆の立場だったら、まぁ仕方ないと思ってもやっぱりすごく気疲れしますよね。
しかも、嫁さんは学校の修学旅行や、家族だけの旅行さえ、とてつもなく疲れてしまうほど環境の変化に弱く繊細な性格。
思えば帰省のあと(ときには帰省中も)、2〜3日体調を崩してしまうことも多く、精神的にもとても不安定になり、ケンカすることも多かったです。
転機は子どもが3歳の正月に帰省した後。とうとうわたしと嫁さんは大げんかしてしまいました。
理由はいろいろありますが、きっかけは、わたしの両親との価値観の違いで、何気ない言葉にすごく傷ついたこと。それに何より、私が嫁さんの気持ちをきちんと気づいて理解してあげれなかったことでした。
この時私ははじめて、帰省が嫁さんにとってどれだけ大変なことかと知ったのです。
わたしたちがその時だした結論が、私(父)と子だけで帰省してみるということでした。
帰省に対する両親の反応は?
一番気になるのは、父と子だけで帰省することへの両親の反応です。
私の両親も年代が違うので、やはり価値観や考え方は、私たちからすると伝統的で保守的。特に父親は頭が固い方。
今回はあらかじめ「嫁さんは仕事が忙しいので」と理由は伝えてありました。でもこの理由だと帰省のたびに使うのはちょっと無理。ちゃんと伝えた方がいいと思い、嫁さんがLINEできちんと理由を伝えて、私も口頭でフォローする形に。
もちろん、「実家で過ごすのが嫌」ではなく、「体質的に慣れない場所での宿泊がしんどく、環境の変化がつらい」といった理由です。
結果的には、すんなり理解・納得して受け入れてくれました。
「じゃあこれまでとても大変だったんだね」
「たまには母親もお休みがないとね」
「気にせず来れる時に来ればいいよ」
と言ってくれて、私も妻も安心しました。両親からすると、孫が来てくれるのが一番なのかもしれませんね。
子どもにとっても成長の機会になる
もう一つ心配だったのが、子どもの反応です。
生まれてから帰省する度に、新幹線の中でぐずっていました。実家についてからも体調を崩したり、帰りたがったり、食事をあまり食べなかったり、とにかく泣かないということはなかったのです。
しかも今回は、生まれてから初めて嫁さんと離れて過ごす夜。泣きわめいて帰りたがるんじゃないかというのが一番不安でした。
それが実際2人で帰ってみると、一度も泣かずに新幹線の中でも大人しく楽しく過ごすことができました。
4歳になって、「またちょっと大人になったなぁ」と子どもの成長を感じることができました。
ちなみに、子どもには1ヶ月ほど前から、「今度は男の子チームだけで、じぃじとばぁばの家に遊びに行くよー!」「1日だけお泊まりするよー」と伝えておきました。
変に隠したりせずに、前もって伝えておいたので、心の準備ができたのかもしれません。本人なりに楽しみにしていてくれたようです。
ただ、普段から父親と子どもの関係をしっかり作っておくことは大事だと思います。
私の場合は、会社の残業をなくて、子どもと2人で遊んだり、関わる時間をたくさん持つことができていました。このことが結果的に子どもの不安を和らげることができたのだと思います。
参考)残業を減らし定時退社を実現したら、人生が変わったという話
実際に父と子だけで帰省してみてわかったこと
実際に帰省してみてまず思ったことは、みんなが気を使わなくて済むので楽だということ。
嫁さんはもちろんですが、わたし自身も、嫁さんと両親とのやり取りに気を使わずにすみます。聞いたわけではありませんが、ウチの両親も嫁さんに気を使わなくてラクだったのかもしれません。
そう考えると、そもそも「帰省は家族でするもの」という慣習にとらわれる必要はなかったのかもしれませんね。
今回は、はじめてということで1泊だけでしたが、子どもも「もう一泊したい?」と聞いたら「うん」と言ってくれたので、もう少し日数を増やしても大丈夫そうです。
「母親のお休み」という嫁さんへの最高のプレゼント
最後に伝えておきたいのが、父親と子どもだけの帰省は、「嫁さんへの最高のプレゼントになる」ということです。
1年365日、仕事だけでなく、ずっと家事や育児をする嫁さんにとって、「誰の世話もしなくていい」「家で一人でのんびりできる」ということは最高の贅沢なのかもしれません。
今回の帰省も、わたしや子どもがいないのは、少し不安で寂しい反面、とても開放感があって楽しかったそう。
ちなみに、「何してたの?」と聞くと、家でのんびりして、晩ごはんはアイスだけ食べたそうです。
思わず笑いましたが、「アイスだけ食べる」なんて、子どもがいたら絶対できませんよね。
そんなささいなことが、最高に幸せなのかもしれません。
父親と子どもだけで帰省してわかったことまとめ
- 帰省に対する嫁さんの負担を理解しよう
- 両親にはきちんと話せば理解してもらえる
- 子どもにとっても成長の機会になる
- わたしも嫁さんも親も、気を使わずラクに過ごせる
- 「母親のお休み」という嫁さんへの最高のプレゼントになる
子どもの面倒をずっと見ないといけないので、肉体的には疲れました。でもはじめて家族が離れて過ごしてみて、逆に、家族の絆を深められたと思います。
父親と子どもだけの帰省、おすすめです!