わたしが学生のとき「シカト」という言葉がありました。
いわゆる「完全無視」ってやつです。
なにかリアクションを返さないと逆に「シカトしてんじゃねぇよ」とか絡まれるなんてこともありましたね。
マネージャーやリーダーという立場になってから、改めて気づいたことに、このリアクションの大切さがあります。
リアクションといっても、大げさに驚いたり同意したりといったりといったことではなく、「シカトしない」というだけなんです。
特にシカトされやすい(シカトしちゃいやすい)のは、1対多でなにかを呼びかけたとき、意見を募るときです。
「◯◯について、◯日までに確認をお願いします」
「◯◯は、◯◯のようにするのがいいと思いますがどうでしょうか」
1対1の呼びかけなら、必ずリアクションを返す人でも、1対多になるとついリアクションを返すことを忘れてしまう。返さなくてもいいかと思ってしまう。
これまた学生のときの話なんですが、先生がよく言っていました。
「みんなは40人いて、私の呼びかけは40分の1に感じるかもしれない。でも先生は、一人ひとりに話をしているんだ。だから、ちゃんと話を聞いてほしい。」
わかるー!!
今なら先生の気持ちが痛いほどわかります。
人ってなにもリアクションされないのが一番つらいんだよね。
- 見てもらえたのかわからない
- 確認してたとして、OKなのかNGなのかわからない
- 忙しいだけなのか、嫌だからあえて無視しているのかわからない
多くの場合は「特に意見(問題)がない」「忙しいだけ」そもそも「リアクション別にいらないと思っている」とわかっていても、どんどん悪い方向に捉えちゃうし、そうなると追撃してあえてもう一度聞くのも気が引けてしまう。
じゃあリアクションを返してもらいやすくするにはどうればいいのでしょう?
リアクションを強制する
一番確実なのが、リアクションを強制する方法です。
まぁそりゃそうだよね。
本来強制するのも違うなと思うのですが、特に重要な内容については、確実にみんなの考えを確認するためにはありだと思います。
対面の場合
・賛否の手をあげてもらう
・一人ずつ意見を話してもらう
チャットやメールの場合
・【要返信】をつける。
・返答の期限を切る
・アンケートフォームのURLを貼って、そちらに返信してもらう。
・全員へのCCやBCCにせずに、個別に送信する。
これなら確実にスルーされませんよね。
逆に言うと毎回こういうことをしないとリアクションが返ってこないということもありえます。
そう考えると根本的な解決ではないかも?
リアクションを返しやすい空気をつくる
強制からもう一段下げる方法に、リアクションを返しやすい空気をつくる、という方法があります。
リアクションを返さない(返せない)理由はいろいろありますが、それを一つずつ解消してあげる方法です。
ちゃんとした返事をしないといけないと思っている場合
ちゃんとした意見を言わないといけないと思うと、なかなかリアクションをしにくいもの。
呼びかけた側が、自ら「それはないわ」という、あえてハズれたことや、バカバカしい回答の例を言うとことで、空気を緩めます。
「まぁこんな感じでいいからさぁ〜」と言われるとちょっと自分の意見を言いやすくなりますよね。
忙しくて返事をしにくい場合
忙しくて回答する余裕がないという場合も、ついスルーにつながってしまいます。そういうときに有効な手段がふたつあります。
「忙しい場合は、回答期限をください」をつける
とりあえず、いつまでに確認できるかや、回答してもらえる期限を求めるものです。
これなら忙しくてつい後回しにしようと思われても、少なくてもいつまでには確認しますと、リアクションをもらえることができます。
顔文字やアイコンでリアクションを促す
文章を打つのも手間に感じる、ということも少なくありません。
チャットツール限定にはなりますが、「賛成の場合は笑顔マーク、反対の場合は涙マークでご回答お願いします」と伝えると、理由や詳細をつけなくていいですし、文字で「反対です」と書くよりも心理的にリアクションしやすくなります。
まずは自分が早くリアクションを返そう
改めて考えると、自分自身がリアクションを返せてないこともあります。返せてたとしても、忙しくてすごく遅くなることもあります。
それもマネージャーやリーダーという立場でない人は、1対多で何かを発信する機会を少ないですから、1対1のケースです。
例えば、自分が何かを依頼したことに対する質問や相談、あるいは完了報告。
こういったことに、ちゃんとリアクションを返せていないと、相手からのリアクションばかりを求めるのは筋違いというか、ちょっと傲慢かもしれませんね。
多くの人はマネージャーやリーダーの言動を真似するものですし、自分を軽んじていると思う相手には、同じように軽んじるもの。
1対1でも1対多でも、まずは自分が必ずリアクションを返していくとが、一番リアクションをしてもらいやすくなる方法かもしれません。
わたし自身も、リアクションがないと、つい「メンバーにやる気がない」「協力的ではない」と思い込んでしまうことも多くありました。
でも、リアクションをもらいやすい工夫をしながら、自分もリアクションを心がけていくことで、少しずつ改善していけたように思います。今ではこのリアクションで悩むことはほとんどなくなりました。
リアクションでお悩みの方、ぜひ試してみてください。