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日報全レスチャレンジ

3.0
対象
全スタッフ
難しさ
高(続けるのが大変)
実施時間
一人10分/日
コスト
なし
主な内容
  • スタッフに、毎日の日報を書いてもらう
  • 内容は、業務内容・よかったこと・やり直したいことなど
  • 日報を書いてくれたすべてのスタッフに、毎日コメントを返す
効果
  • 日々の取り組みに対する勇気づけや、問題の解支援など、業績向上につながる仕事のサポートができた
  • 特に各スタッフの取り組みを認める・勇気づけることで、スタッフの自己肯定感やモチベーションがあがった
  • 雑談なども含めた毎日のコミュニケーションで信頼関係をつくることができた
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「小さな進捗」によるモチベーションアップの効果

わたしの会社では、今スタッフ全員にクラウドで「日報」をつけてもらっています。

一般的には日報というと、その日の作業報告書が多いのではないでしょうか。
「いつ何をしたか」「どれだけ工数がかかっているか」を把握する目的が多いと思います。

はじめは、わたしの会社も「ただ一日の内容を、書いて出してもらうだけ」でした。

でも2020年8月から、毎日すべての日報コメントを返していくことで、スタッフがモチベーションや生産性を大きく高めてくれるようになりました。

なぜ日報にコメントを返すようにしたのか、なぜ生産性やモチベーションを高めることができたのか。
今日はその取り組みのきっかけと、効果を書いていきたいと思います。

日報の無意味さ「読まれているのかわからない」「なんのためにやっているのか分からない」

もともと日報は、2017年頃にはじめました。その頃、社員が増えたこともあって「誰が何をしているのか把握できない」という問題点があり、その解決のための導入でした。

そのときの日報を少し見てみましょう。

A社【0.5h】バナー修正更新
B社【1.5h】指示書作成
C社 【2.5h】 修正指示の対応・新規ページ
D社【0.5h】PDF差し替え
E社【2h】打ち合わせ

とこんな感じで、ただやったことが書いてあるだけ。
また、Evernoteというクラウドのメモ帳で共有していたため、仮ににコメントを返しても通知などがなく、読まれているのかどうかすらわからないものでした。

やがてこの取り組みは、toggleという工数時間計測ツールを導入したことに加え、メンバーのモチベーションが続かなくなり自然消滅してしまいます。

「いつまで続けるんだろうと思ってました」これが当時のスタッフの言葉です。

フィードバックを返すことで、日報がモチベーションを高めるコミュニケーションの場に

そんな日報を変えるきっかけになったのは、2019年の新人大量入社と2020年2月からはじまったコロナ禍での完全リモートワーク化でした。

まだ仕事に慣れていない社員へのサポートと、リモートワーク化が重なり、みんなが仕事にどう取り組んでいるのか、何に困ってどんな成功をしているのか、情報共有が難しい状態になります。

そこで、離れた場所でもコミュニケーションを取れるように日報を復活させたのです。
このときまた自然消滅しないように「すべての日報にコメントを返す」ことを決めました。
日報全レスチャレンジです。

昨日もA社さんおつかれさまでした。
よかったことでもお話されてましたが、Nくんとうまく共有できたのよかったですね!
コーディングも形になってきて完成形見えてきたようなので安心しました。

A社さんのレポ共有もありがとうございます!
こうしてみると昨対比でしっかり効果が出ているものですね。すごく分かりやすかったです。
メルマガ開封率30%くらいってのも、通常のメルマガに比べると驚異的な高さだと思います。
最後に書いてくれていたように、社内・社外で分けることができれば
更に詳しい内容も把握できそうだなぁと思いました。

今日で連休前ラスト、がんばりましょう!

さらに、新人ではない社員4人にも一人ずつ声をかけて、改めて日報を書いてもらえないか相談しました。
彼らは2017年の日報を経験していることもあり、「正直めんどくさいです」「毎日必要ですか?」「あまり意義を感じません」といった反応もありました。

ただコロナ禍で完全リモートワークで情報共有の必要性は感じていたようです。
「まずは1ヶ月やってみましょう。それで意義を感じなければ、お互いムダなのでやめてOK」というルールではじめて見ることにしました。

こうして役員をのぞく全8人のメンバーに、日報を書いてもらい、毎日それにコメントを返す日々がはじまりました。

日報全レスチャレンジをして気づいたこと

2020年9月、全レスチャレンジをはじめてちょうど一ヶ月、全メンバー参加からはまだ1週間ですが、次第にコミュニケーションが増えてきました。

昨日はN社さん訪問おつかれさまでした!
そか、I社長からそんな指摘あったんだね。。
まあN社さんはアイテムや料金表も複雑で多いからミスが出やすいとこではあるなと思います。
前にT社さんリニューアルしたときも、かなり総掛かりで細かくチェックして、
それでもミスあったから、やっぱこの規模だとそのくらい必要かも?

Nさんはそういう意味で細かいタイプだから、システム面とかにもガッツリ能動的に入ってもらえると、企画・進行で攻めのMくん&チェック・補佐で守りのNさんと、バランスよいのかなと思いました

※あと私今まで知らなかったのですが、Pさんのチェック力すごいよね…!
 ある意味第三者だからかもだけど、あのレベルで社内でチェックできるといいなぁと。

そしてT社さん受注おめでとうございます
やっぱ物事を前に進める力はMくん抜群ですね!

返信ありがとうございます!N社さんも総がかりでチェックしてもまだ抜けてたので、ある程度は仕方ないかなと思うんですが、やはりお客さんからしたらミスはミスなので、そこは改善していける体制を考える必要があるかと思います。。
Nさんはかなり細かいのですごく助かっています…!
Pさんもめちゃくちゃ細かくチェックしてくれるので助かります!

T社さんもありがとうございます…!ただ同時進行している案件が多すぎるので、タイミングを見てNさんやVさんに案件を卸していけるように頑張ります!

こうしたやり取りをする中で気づいたことがあります。

  • いろんなメンバー間でやり取りをしながら協力して業務に当たっている
  • 思っていたよりもかなり多様な業務を行っている
  • 細かいところまでクオリティを上げる工夫をしている
  • 失敗について反省し、前向きに改善に取り組んでいる
  • ときに時間外でも、必要であれば業務に進んで取り組んでいる

これらは、ただ「日報を読む」だけでは気づかなかったことです。「返信を書く」という行為が、より深い理解につながっていると思います。

また結果だけではなく、日々の努力や対応プロセスをフィードバックすることで、メンバーの問題解決をサポートしたり、モチベーションを高めてくれる場になってきたなと実感しています。

追記:2021年1月現在、2〜3人との日報交換は、週報・月報に変わってきました。人によってこの仕組みが「合う・合わない」はやっぱりあるなと思います。ただ、程よい距離感でやり取りできていて効果は確実にあるなと感じています。

リモートワークだからこそ、日々やり取りできることはとても意味があると感じています。
スタッフとのコミュニケーションに隔たりがあると感じる人ほど、おすすめです!