- 対象
- 全スタッフ
- 難しさ
- 体制作るまでは結構大変
- 実施時間
- 内容による
- コスト
- 月額1万円程度〜/人
わたしの会社は、2020年2月から社員全員がリモートワーク体制に入り、2021年2月現在、ちょうど1年が経過しました。
リモートワークをはじめた頃にはたくさんの課題もありましたが、1年間取り組んでみて、むしろリモートワーク前よりも会社のチームワークや生産性はよくなったと感じています。
今日は、わたしの会社がどうやってリモートワーク体制を実現したのか、またリモートワークを円滑に行うために取り組んできたことを事例を交えてご紹介します。
業務用データの共有はDropboxで同期
業務用データの共有は、結論から言うとクラウドストレージのDropbox(business版)がおすすめです。
導入が簡単で、クラウドストレージの中でも操作が直感的で使いやすく、更に必要なデータだけを社内・社外のメンバーに共有することができます。
何より、膨大なデータを格納しながら、それぞれのメンバーが必要なデータだけを各自のPCに同期することができるため、ノートPCでも負荷を抑えることができます。
詳しい内容は以下の記事にまとめていますのでご参考ください。
ただ、機密データの共有はクラウドストレージだと少し不安なもの。
そこでわたしの会社ではネットワークのセキュリティ対策を一元的に管理できる「UTM」を導入。社外からVPN接続という方法でつなぐことで、安全なデータ管理を可能にしています。
通信にラグを感じるため、大量かつ頻繁に利用する業務データを扱うのには向いていませんが、安心して利用できますので気密データの取扱には最適です。こちらは、保守を含めてネットワークのセキュリティ専門会社にお願いしています。
リモートワーク下の電話応対は、fondesk×SUBLINEがおすすめ
リモートワークをはじめた頃は、事務所にしか電話がなかったため、自転車通勤ができる人が常時2名ほど出社対応していました。
しかし、限られたメンバーに電話対応が集中することは大きな負担になっていました。
これを解決したのが、電話受付代行サービスの「fondesk」と、電話アプリ「SUBLINE」です。
fondeskは、電話を転送することで社員に代わり電話を受けてくれるサービス。いつ誰からどのような電話があったかをメールやチャットでリアルタイムに報告してくれるので、担当者がそれを確認してすぐ折り返すことができます。また、営業電話をシャットダウンできるのがとても嬉しい。
SUBLINEは、社員個人のスマホにインストールすることで、専用の電話番号を持てるアプリ。新たに社用携帯を導入する必要がなく、費用精算も個人のスマホ利用料とは別にできます。これでお客様とダイレクトに連絡を取ることが可能になりました。
詳しい方法は以下の記事にまとめています。
会社メールの複数デバイス同期はGmailで解決
会社のメールに関しては、会社用のデスクトップPCとは別にノートPCを使うメンバーなどもいたため、複数のデバイスでメールの送受信を同期する仕組みとして「Gmail」を活用しました。
Gmailに会社用のメールアカウントを同期させることで、複数のPCやスマートフォンからでも、常に最新の送受信メールを確認することができるようになりました。
報連相などの業務コミュニケーションの取り組み
社内外を問わず、業務連絡の手段としてわたしの会社では「チャットワーク」というビジネスチャットを導入していました。
メールに比べて格段に便利で、リアルタイムにやり取りをすることができるため、コミュニケーションコストを大幅に下げることができました。
SlackやLINEなどに比べてシンプルで使いやすい操作性や、無料でもある程度利用できることから、クライアントにも導入いただいています。
一方で、長期間リモートワークが続く中で、「リモートワークがしんどい」「ひとりで作業を抱え込んでしまう」といった声があがるようになりました。
このような問題を解決し、社内のコミュニケーションを円滑に行うために、わたしの会社では積極的に雑談ができるように様々な取り組みを行っています。
また、日々の各自の業務状況や課題などを把握・相談できる仕組みとしてオンライン日報を導入。毎日コミュニケーションを取れるようにしています。
会議・打ち合わせにおけるzoomの活用方法
会議や打ち合わせは、コロナで一躍有名になったビデオ会議ツール「zoom」を利用しています。
当初はチャットワークのビデオ会議やLINEなども試してみましたが、やはりzoomがもっとも利便性が高く、多人数でも通信など問題なく利用することができました。
無料アカウントでも40分連続利用できますが、会社用にひとつ有料のアカウントを取得して、長時間になるクライアントとの打ち合わせなどには有料アカウントを使いまわして利用しています。
ただし、対面でホワイトボードなどを利用していたリアル会議とは異なり、使い方を工夫しないとなかなか生産的でスムーズな会議はできません。
わたしの会社では、GoogleスプレッドシートやEvernoteで議事録を取る、「うなずき」を積極的に行うことなどで、少しずつ円滑なテレビ会議を実現しています。
↓こちらの記事でもテレビ会議のコツやzoomの便利な活用方法をご紹介しています。
プロジェクト管理はkintone
各業務プロジェクトの管理には、サイボウズのkintoneというアプリを導入しています。kintoneは、自社に合わせた様々な独自アプリを簡単に構築できるサービス。
これでわたしの会社に合わせたプロジェクト管理のアプリを利用することで、各プロジェクトの進捗や利益などを把握しています。
リモートワークにおける評価制度
リモートワークでは、普段の業務状況が見えづらくなる分、評価の方法に関しても工夫する必要があると考えます。いかにメンバーのエンゲージメントを引き出して、日々の取り組みを評価するか。
わたしの会社では、「自慢シート投票」という仕組みで、毎月1回メンバーが取り組んだことを共有し、全員で投票を行う360°評価を、評価制度のひとつとして取り入れました。
売上請求管理はクラウドサービス「board」
リモートワーク導入以前は、わたしの会社は毎月の売上管理などをEXCELで行い、請求書は経理用PCにインストールしている弥生会計を利用して発行していました。
リモートワークに伴い、全員が簡単に利用できてデータ分析なども可能にするため、より利便性の高い「board」というサービスを利用しています。
これにより、とても利便性があがりました。
- 全員が簡単に利用できる
- 同時編集ができる
- 担当者や種別毎の集計など分析が可能
- 毎月・毎年などの定期請求の自動化
- 簡単にメールでの請求書送付ができる
リモートワーク体制を実現する方法まとめ
リモートワーク体制を構築するためには、様々な問題に対応しなければならず、すぐに完全には実現できるないかもしれません。わたしの会社でもまだ試行錯誤を続けています。
しかし、少しずつでも形をつくっていくことで、とても快適に、かつ生産性を高めながら仕事を行うことができるようになりました。
最後に、実際に導入して感じたメリットをご紹介します。
- コロナ禍での感染拡大を抑制でき、安心して仕事に取り組める
- 通勤のストレスや移動時間のロスを解消できる
- 育児や介護などの突発的な自体でも、柔軟に仕事を行える
- 電話応対などの雑務を減らし、業務を効率化できる
- コミュニケーションの重要性をリアル以上に認識してより積極的になれる
リモートワーク体制の実現には様々な問題もありますが、ぜひ焦らずにひとつひとつ課題を解決して、多くの会社が快適に仕事をできる環境づくりに役立ててもらえれば嬉しいです。